MacでBD-VIDEOのリッピング&ライティング
一部の方からどうしてもという声をいただいているので、ブログの記事とは切り離した状態で検証実験をレポートしようと思う。
パソコンで扱えるドライブを選択したということは「リッピングとライティング」にも使えるかというのを目標としていたのは間違いない。
ただ、この内容はおおっぴらにはまずいかもという部分なのでブログの方では紹介しなかった。
よってこの検証も自分のMac Proでどこまでできるのかの検証であり、その内容もこのページに記載されている以上のことはないということをおことわりしておく。
もちろんリンクも気付きにくいような感じで設定しているので、このページに気付かれない方も多いだろう。(検索サイトで検索ワードにかかるかもしれないが)
それでは本編に入っていこう。
なお、この検証実験はBlu-rayビデオのリッピングとバックアップというサイトを参考にしている。
また、本ページで掲出しているソフトウェアの画像はレポート用に再現したものを使用しており、実際に検証した時点でのソフトウェアバージョンとは異なることをご了承いただきたい。
まずはウチのMacのスペックである。
○機種/機種ID:Mac Pro(MA356J/A)/Mac Pro 1,1
○CPU:Intel Dual-Core Xeon5150(Woodcrest) 2.66GHz × 2
○メモリ:DDR2 SDRAM FB-DIMM(128bit 667MHz) 6GB
○GPU:ATI Radeon HD 4870(PC用ファーム書換)
○光学ドライブ(1):OPTIARC DVD RW AD-7170A(アップル純正)
○光学ドライブ(2):HL-DT-ST BD-RE BH10NS30(USB2.0外付け)
○OS(Mac):Mac OS X 10.6 (Ver.10.6.2)
○OS(Win):Windows XP Professional Service Pack 2
○OS補助:Boot Camp 3.0
○モニター:LG W2286L(1680×1050)
これに以下のアプリケーションを使用する。
○AnyDVD(リッピング)[検証時バージョン 6.6.3.2]
○BD-Rebuilder(圧縮&再構築・フリーウェア)[検証時バージョン 0.32.08]
○Toast 10 TITANIUM(ライティング)[検証時バージョン 10.0.6]
最初はWindows用のライティングソフトを使うつもりだったのだが、どうしてもWindowsの重さと使うつもりだったソフトの仕様上の不都合により使い慣れたToast10を使うことにした。
以上の条件で本編が約146分の片面2層BD-VIDEOディスクから片面1層BD-Rディスクへのリッピング・ライティングをやってみる。
まずはAnyDVDとBD-Rebuilderをダウンロードしてインストールする。
なお、BD-Rebuilderを有効にするには最新のffdshow、Matroska Splitter、Avisynth というソフトも必要ということでネットで探してダウンロードしインストールした。
いろんなところに行ったのでどこからダウンロードしたかは覚えてない。
まぁ、検索サイトでソフト名を入れて見つけ出したサイトからリンクをたどったので欲しい方はやってみてもらいたい。
とりあえずはAnyDVDでリッピングするのだが、さすがにデータ量がでかいのでとりあえず外付けHDD(内蔵用SATA/320GB HDD+裸族のお立ち台/USB2.0接続)にデータを保存することにする。
Windowsの下部の右側に表示されるAnyDVDアイコン(きつねさん)を右クリックし「Video-DVDをハードディスクへ抽出」を選択、入力元と出力先のパスを設定しリッピングを開始。
本編の時間分くらい経っただろうか、とりあえずリッピングが終了。
次にBD-Rebuilderで圧縮と再構築なのだが、このソフトはWindowsが日本語モードの場合には以下のようなエラーウィンドウが出て動いてくれない。
下準備としてコントロールパネルの「地域と言語設定」でロケーション設定を「英語(米国)」にしてから再起動しなければならない。
設定を変更し再起動してBD-Rebuilderを起動。
SettingsメニューのOutput Optionで「BD-25」を選び、Encoder Settingsはデフォルト(High Quality)で書き出してみる。
実におよそ12時間(!)かかって再構築が終了した。
Windows自体は一応マルチコアで動いているようなのだが、このアプリケーションがマルチコアに対応しているかは不明。
(アイドル時のタスクマネージャ表示)
もしもマルチコアで処理しているのであればXP Homeなどのマルチコア非対応状態で動かしたらとんでもない時間がかかるってこと?
コワイねぇ(笑)。
さて、でき上がったフォルダをToast 10のデータモード(UDF)で片面1層BD-Rに焼いてみる。
実はBlu-rayドライブにバンドルされていた「Power2Go」で焼こうとしたのだが、ディスクタイトルの文字制限にひっかかってしまった。(もともとのディスクのタイトルと同じにしないとプレーヤーで再生できないことが多いらしい)
まぁ、ビデオモードではなくデータモードでの作成だからToastでもBD-Rが扱えるのだ。
で、BD-Rを入れて焼こうとすると、外付けHDDとの接続が安定せずにライティングエラーで1枚ムダに(T_T)。
外付けHDDから内蔵HDDにフォルダをコピーしもう一度焼いてみると、とりあえず正常に終了。
試しにリビングのBlu-rayレコーダーで再生してみるとモスキートノイズが出るものの観賞できるレベルで再生している。
まぁ、45GBを25GBに圧縮してるのでしょうがないところではあろう。
うまくいったかなと思った矢先に映像が乱れて停止(音声は出ている)、さらにパソコンで再生しても同じところで乱れる。
気になったので圧縮前のフォルダからディスクイメージを作ってみてパソコンで再生してみると、これまた同じところで映像が乱れて停止(笑)。
USB2.0接続がまずいのか、それともHDDがまずいのか(いわくつきのSeagate)どちらにしても外付けに保存した時点で失敗してるようなので、急きょ内蔵HDDで対応するために1TBの緑キャビアを追加購入。
ちなみにこのHDD、Windows XPで使用するには「WD Align System Utility」での初期化とジャンパ設定が必要となっていた。
1パーティションで使用するのでジャンパは7・8番にセットしMac Proのベイにつっこむ。
(ジャンパピンはこの位置)
Windowsを起動してフォーマットをかけようと思ったらHDDが認識されてない。
仕方がないのでいったんMac OSを起動してFATでフォーマット、次にWindowsを起動して再度NTFSでフォーマットをかける。
で、WD Align System Utilityでフォーマットをかけようとしたらドライブは認識しているもののフォーマットをかけてくれず。(おいおい)
NTFSフォーマットでもWindowsはちゃんと認識してるようなので、試しに適当なファイルをコピーしてみると正常にコピーできた。
なんだ、このままでも使えるんじゃないの。
あらためてAnyDVDでこのHDDにリッピングし、BD-Rebuilderで圧縮をかける。
リッピングは外付けHDDの時よりも幾分早く終わった模様。(USB2.0とSATAの転送速度の差かな)
前回のようなエラーがなるべくおこらないようにと、圧縮時のエンコード設定も一番時間がかかるモードでやってみる。
およそ15時間と10分かけて圧縮と再構築が終了。
今回はメディアをムダにしないよう、Toast 10でBD-REに焼いてBlu-rayレコーダーで再生してみる。
モスキートノイズは前回と同じくらいで観賞するには問題ないレベル。
そして今回はちゃんと最後まで無事に再生できた。
うん、成功!!
というわけで、いろいろとあったものの当初の目的は達成できた。
ブログ本編に書いた以外の追加投資はBD-Rメディアをのぞいて以下の通り。
○AnyDVDライセンス €87.2(およそ¥11,000)
○WesternDigital SATA 1TB HDD ¥7,480
BD-Rebuilderの使い方にコツがいるものの、AnyDVDはとても使いやすい。
AnyDVDは21日間の試用期間があるので一度お試しになるのがよろしいであろう。
興味がおありの方は右上のリンクより。
■Jun. 3rd 2010 追記
リッピングされたBD-VideoデータならMac OS X + VLC media playerでも再生可能という情報を得たので試してみる。
バージョンは最新の1.0.5である。
試してみると再生自体はできるのだが、どうもウチのMac Proでは荷が重いようでコマ落ちがすごい。
かなりマシンスペックを要求するようである。
最新のCore i7なんかを積んでてGPU性能も高いヤツじゃないとVLCでは厳しいのかも。
とにかくは専用のプレーヤーアプリケーションが登場しないとMac OSからの再生はまだまだの状況のようだ。
<了>
←お出口はこちらより