ビール、ビール!!(その3)(2009/05/31)

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 ビールネタ3本目なり。

 写真は「ギネス・ドラフト」である。
アイルランドにあったGUINNESS社(現在では会社合併なんかで社名が変わってるようだ)で生まれた「黒スタウト」ビール。
見てのとおり、ホントに真っ黒なビールなのだ。
すっきりした呑み口だがしっかりした苦みと甘みがあり、独特のきめ細かい泡がこれまたしっかりおいしい、気持ちの良いビールと表現したいビールである。
もともとこのビールの泡はきめ細かいのが特徴らしく、グラスに注いだときに泡が下に落ちていく(!)現象はイギリスでは有名な話なのだそうだ。
この缶には秘密があって、缶の中に「フローティング・ウィジェット」という小さなボールが入っており、開栓時にこれが中で動き回って細かい泡を作るためにバーなんかで呑むときのような状態に再現できるのだそうだ。(よってこの缶ビールはグラスに注いで呑むことを前提に作られている)
ちなみに、このビールは注いだときに大量の細かい泡が発生してるので、注いだすぐには呑めない。
泡が落ち着くまでおよそ1分程度待たなきゃ行けないのだが、その時に「泡が下に落ちていく」現象を見ることができる。
これはおもしろい光景なので一見の価値有りである。
ぜひとも試していただきたい。

 黒ビールを初めて呑んだのはたぶん20年ぐらい前、ビアホールに置いてあったのが物珍しくてチャレンジしたのだった。
一口呑んで、口の中に広がりまくる何とも言えない香りと甘み、そしてしっかりした苦みに一発で虜になってしまった。
ただ、缶入りの黒ビールには満足できるものが少なく、90年代後半にブームになったアサヒの「黒生」とかも呑んでみたが、黒ビールの重厚さをあまり感じず、逆に味が薄く感じて私はあまりおいしく感じなかった。(アサヒはその軽快な呑み口を売りにしたらしいのだが)
かろうじてキリンの「黒ビール<生>」がおいしいと思えるくらいで、それでもビアホールの黒ビールには到底かなわなかった。
そんな中、1997年にサッポロビールから「黒麦芽の恵み」という缶ビールが発売された。
サブタイトルっぽく「サッポロビール頒布会 限定醸造麦酒1997」と記されたそいつは、少なくとも私が住んでいる地域でその後は発売されていない、本当の限定醸造ビールであった。
一口目にあの「ビアホールの黒ビール」の味がよみがえり、大げさに思われるかもしれないが本当に鳥肌がたってしまった。
限定醸造とはいえ、市販の缶ビールでよくここまでの黒ビールが出たなと思ったものである。
その後はこれまた缶の黒ビールでおいしいものにはなかなか出会えず(「一番搾り黒生」ってのがあったはずなのだが、一度見かけたきりでこちらには入荷してる店がほとんどなかったようだ)、数年前に「ヱビスビール<黒>(現ヱビスブラック)」やキリンの「一番搾りスタウト」などが発売されて、ようやくおいしい缶の黒ビールが呑めるようになった。
今や発泡酒にも黒が存在するくらいメジャーになっているが、黒ビールが好きな私には本当に良い時代になったものだと思っている。

 黒ビールはあの独特の苦みと風味に好き嫌いが分かれるが、呑んだことがない方は一度お試しいただきたい。
こんなビールもあるのかと思われることだろう。

あんあん について

1967年 長崎県島原市生まれ ガンダムとMacとF1をこよなく愛するおぢさん。 タイトルの(Z)は「ゼータ」と読んでね。
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