御乱心 〜オールタイム・ワースト〜

 私の人生に間違いなく多大な影響を与えている「さだまさし」という人と曲、考えてみたらこの人のベストアルバムというものはそんなに持ってない。
何だろう、オリジナルアルバムに入っていたりシングルを持っていたりしたからだろうか、最近などは以前ほど依存しているわけでもなく全てのアルバムを購入しているわけでもないのだが。

そんな中、このアルバムは手に入れたいと思ってしまった。

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「御乱心 〜オールタイム・ワースト」である。
ワーストとなっているが、もちろんこれは彼特有の洒落であろう。
3年ほど前に「天晴 〜オールタイム・ベスト」というベストアルバムが出ていることから、対になると面白いかもと思われたのだろうか、収録曲などを見るとファンならなかなかに絶妙なタイトルだと感じるだろう。
肝心の収録曲だが、さだまさしの代表曲くらいしかわからない人たちから見るととても奇妙で変な曲ばかりと感じるだろうが、コアなファンなら何故今までこんなベストアルバムがなかったかと思えるくらいの曲ばかりである。
いわゆる一般のさだまさしのイメージとはかけ離れた曲であろうこれらの曲は、何らかのきっかけでしっかり作られたものばかりで、決してふざけて作られたものではないのだ。

このアルバムのメインとなっている「シラミ騒動組曲」「ドレミファソラシ」七つの音階の言葉を歌詞として作詞し、同時に歌詞のままの音階で曲を成立させるというとんでもない作品だが、これがいかに過酷な制限かおわかりになるだろうか。
きっかけや顛末はこのアルバムで語られているので割愛するが、とにかくこの人は本当に天才だと感じる作品である。

どの曲もユーモアにあふれた面白い曲だが、1曲目の「ねこ背のたぬき」以外はしっかりと芯が通ったテーマが入っており良い曲ばかりだ。
なお、「ねこ背のたぬき」は31年前に発表されたオリジナルアルバム「自分症候群」に収録されていたものだが、発表された当時からファンの中ではかなり人気があった曲だと思う。
私もLPは持っているがCDは持ってなかったので、この曲のデジタル版が手に入ってうれしい限りだ。

ともあれ、さだまさしらしいとても良いアルバムである。
興味がおありの方は聴いていただきたいと思う。

あんあん について

1967年 長崎県島原市生まれ ガンダムとMacとF1をこよなく愛するおぢさん。 タイトルの(Z)は「ゼータ」と読んでね。
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