Mac OS Xとしては8番目、つまり7回目のメジャーバージョンアップとなるOS、Mac OS X Ver.10.7 LION(以降10.7)が発表された。
今回はディスクメディアではなくダウンロード販売となったとのことだが、アップグレード価格はわずか¥2,600(!!)、スノレパもそうだったがこの価格のOSなんてWindowsではホントに信じられないであろう、なんせMacユーザーも驚きの価格であるのだから。
今回のバージョンアップでさらに進化した模様の10.7、ラウンチパッドや再開(Resume)などの新機能に加え、Mailやプレビューなどの既存ソフトもいろいろと機能が増えたようで、なかなかに魅力的である。
それにappleの新しいサービス「iCloud」との連携でiPhoneなどとの同期も簡単に行えるなど目玉もたくさん。
とにかくデジタルライフの充実が図られたアップデートであることは間違いないだろう。
ただし、薔薇色の話のウラには何かと条件があるのも事実。
ありがちなものとして、OSの動作条件。
○intel Core2 Duo以上のCPU
○2GB以上の物理メモリ
○Mac OS X 10.6.6 Snow Leopard以上がインストール済み
ちなみにウチのMac Proではすべてクリアなのだが、10.6.6以上インストール済みというのは見落としそうな条件である。
AppStore経由でのダウンロード販売となってるようだからこのバージョンが必要ということなのだろう。
なお、AppStoreを使用するためにはapple IDの取得も必要だろう。
既述のとおりウチのMac Proでは問題なくインストールできるわけなのだが、実はインストール後にウチでは大問題が発生してしまうのである。
10.7から廃止された機能のひとつに「Rosetta」がある。
この「Rosetta」、PowerPC用実行コードをリアルタイムでintel CPU用実行コードに翻訳、実行するためのアプリケーションである。
これが無くなるということは「Power PC用のアプリケーションをMac Proで使用できなくなる」ことを意味する。
実はウチではPower PC用アプリをかなり使用している。
ある程度のものは何とか移行できるものと思えるが、どうしても致命的なダメージを受けるソフトが2つあるのだ。
ひとつは「Capty DVD/VCD Ver.2」。
DVD-VIDEOディスクを作成する際にメインに使用しているオーサリングソフトなのだがとにかく使いやすい。
残念なことに2005年3月以降はアップデートもなく、サポートも継続しているかどうか不明(おそらくは終わっている?)、とにかく古いソフトなのだがこれまでにこのソフト以上に扱いやすいオーサリングソフトに出会ったことがないくらいお気に入りのソフトなのである。
現在これに替わるソフトを探している最中なのだが、なかなか見つからないで困っているのも事実だ。
そして「Excel 2004 Mac」。
仕事で全開で使用しているExcel、Excel 2011 Macを導入しうまくデータ移行をしようと思ったものの、「細い罫線(実線)」の描画問題(笑)で完全に捨てられず、ほぼ半々で使用している状態なのでコイツが使えなくなるのはとにかくイタイ。
まぁ、そんなわけでウチのMac Proでの導入にはなかなかのダメージを喰らうわけなのだが、導入しなかったらしなかったでかなり大きなダメージを喰らうこともわかっている。
それは「iCloudサービスの開始にともなうMobile Meサービス(簡単に言えばレンタルサーバー)の終了」である。
これは「@mac」サービス当時から10年以上メインアドレスとして使用しているメールアドレス「@mac.com」が使えなくなることを意味する。
さらにMobile Meのサービスのひとつである「iDisk」も使えなくなる。
このサーバーのディスク上、iDiskにホームページ関連のファイル(画像)なんかをかなり置いている。
このブログサイトでダウンロードできるようにしているカレンダープログラムも実はこのサーバーのディスク上に置いてあったりするのだ。
この2点を失うこともこれまたとにかくイタイのは間違いない。
さぁ、どちらを優先するか天秤にかけなきゃいけないわけだ。
ただ、現時点で仕事で使用しているExcel 2004を切り捨てるのはできないというのが現実である。
OSのアップグレードを行わないのが実質的ダメージが少ないと思われるのだが、メールアドレスはともかくiDiskに置いているファイルの引っ越し先を探さなきゃである。
Mobile Meの契約料がなくなるわけだから、いっそのことその金額にちょっとプラスしてオリジナル用のレンタルサーバーを借りてしまうかとも考えているのだ。