宇宙兄弟 #0 劇場公開版

 本当にやっと出たかという感じの作品である。

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劇場公開は2014年の8月、当時ムスメと劇場に観に行き「ディスクが出たら即ゲットだね」と言っていたところなかなかディスクが発売されず、ほぼ忘れかけた頃に発売のアナウンスがあって予約をかけていた。

あらためて観直して「良い作品だな」と再認識した次第だ。
六太と日々人の挫折や葛藤、そして最後は勇気と涙腺がゆるくなったアラフィフ親父には感動物である。
完全な未来のフィクションではなく実際の宇宙開発計画をベースに、これまたNASAやJAXAの施設を忠実に舞台に取り込みながらストーリーが進んでいくので、本当に近い将来に実現するであろうと思われるほどリアルなのだ。(NASAのトレーニングセンターなんかホントにそっくりに再現されている)
ネタバレになるので詳しく書くことは控えるが「豆腐屋さんのエピソード」は本当に良い!
ちなみにこの豆腐屋さんの声は「さだまさし」が担当しており、豆腐屋の車がかけている音楽「豆腐が街にやってくる」はさだがこのためだけに書き下ろした名(迷?)曲である。

常に死のリスクがつきまとう「宇宙開発」、しかしそれでもその「宇宙」にむかってチャレンジをやめない人たちを描いた良作であり、実際の宇宙開発に携わっておられる方達の仕事をかいま見ることができる作品である。
ぜひご覧いただきたいと思う。

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御乱心 〜オールタイム・ワースト〜

 私の人生に間違いなく多大な影響を与えている「さだまさし」という人と曲、考えてみたらこの人のベストアルバムというものはそんなに持ってない。
何だろう、オリジナルアルバムに入っていたりシングルを持っていたりしたからだろうか、最近などは以前ほど依存しているわけでもなく全てのアルバムを購入しているわけでもないのだが。

そんな中、このアルバムは手に入れたいと思ってしまった。

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「御乱心 〜オールタイム・ワースト」である。
ワーストとなっているが、もちろんこれは彼特有の洒落であろう。
3年ほど前に「天晴 〜オールタイム・ベスト」というベストアルバムが出ていることから、対になると面白いかもと思われたのだろうか、収録曲などを見るとファンならなかなかに絶妙なタイトルだと感じるだろう。
肝心の収録曲だが、さだまさしの代表曲くらいしかわからない人たちから見るととても奇妙で変な曲ばかりと感じるだろうが、コアなファンなら何故今までこんなベストアルバムがなかったかと思えるくらいの曲ばかりである。
いわゆる一般のさだまさしのイメージとはかけ離れた曲であろうこれらの曲は、何らかのきっかけでしっかり作られたものばかりで、決してふざけて作られたものではないのだ。

このアルバムのメインとなっている「シラミ騒動組曲」「ドレミファソラシ」七つの音階の言葉を歌詞として作詞し、同時に歌詞のままの音階で曲を成立させるというとんでもない作品だが、これがいかに過酷な制限かおわかりになるだろうか。
きっかけや顛末はこのアルバムで語られているので割愛するが、とにかくこの人は本当に天才だと感じる作品である。

どの曲もユーモアにあふれた面白い曲だが、1曲目の「ねこ背のたぬき」以外はしっかりと芯が通ったテーマが入っており良い曲ばかりだ。
なお、「ねこ背のたぬき」は31年前に発表されたオリジナルアルバム「自分症候群」に収録されていたものだが、発表された当時からファンの中ではかなり人気があった曲だと思う。
私もLPは持っているがCDは持ってなかったので、この曲のデジタル版が手に入ってうれしい限りだ。

ともあれ、さだまさしらしいとても良いアルバムである。
興味がおありの方は聴いていただきたいと思う。

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機動戦士ガンダムUC RE:0096

 相変わらずのガンダムである。

この間の日曜日(9月18日)、「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) RE:0096」が最終回を迎えた。
オリジナルは2014年に最終巻が発売されたOVA版「機動戦士ガンダムUC」である。
まもなく宇宙世紀100年を迎えようとするUC0096年が舞台、ジオンの姫でありザビ家の生き残りミネバ・ラオ・ザビ(オードリー・バーン)とアナハイム高専に通うバナージ・リンクスが主人公の、いわゆる一年戦争の完結版と考えてもいい話である。
地上波での放送が始まる、しかも日曜朝7:00から(いわゆるニチアサキッズ枠)と聞いた時に「このストーリーをこの時間帯で放送してファンがつくのか?」と心配したものだし、実際にはどれくらい数字がとれたのかも私にはわからない。
まぁ、それでも何かのためにと全話録画をかけていた。

基本的にはOVA7巻分をおおよそ20分ずつ切り出して、アバンなどでうまく30分番組に作り上げていた模様だ。
内容もOVA版と全く同じで、ストーリー上の新作カットも入っていなかったようだ。
オープニングやエンディングの映像も観る限りほぼ本編内にあったものをエフェクトをかけながら上手くつないだと思われる。
それでも編集点の都合だろうか、一話だけのスペシャルオープニングやエンディングもありなかなか楽しめた作品だった。
また、これはサンライズのアニメーターでこの作品の作画もされた野崎さんに教えていただくまで気付かなかったことなのだが、「彩色の部分で若干手を加えられたところが何ヶ所かある」とのことだ。
詳しくは書けないのだが、実際に教えていただいたシーンを確認すると確かに更に完成度をあげられており、あらためてすごい作品だと感じた。
両方お持ちの方は変わった所を探してみるのも一興かと思う。

地上波放送期間に何度も野崎さんとLINEでやりとりさせていただいたが、放送回のシーンを思い出しながらこの時はこんなだったなどと色々と興味深いお話を聞かせていただいた。
その中で「UCは一番最初の時点で作画を含めた全てにおいて要求されたクオリティがものすごく高く、しかもそのレベルを終始維持して完成させる」ことが決まっていたといわれたのがとても印象深い。
アニメを長年観てきた人ならわかるだろうが、UCの映像は作画の質や3DCGの緻密さ、そして背景やエフェクトを含めそれらが合わさった時のマッチングの良さ、全てにおいてこれまでのどのアニメ作品と比較しても類を見ないトップクラスの作品である。
おそらく、今後これだけの完成度に至る作品はもう出てこないかもしれない。
なぜならUCのように手描き作画でこれほどまでの動きを出すためには確実に作画枚数が増え、しかもその作画一枚の情報量が多いということはそれだけ作画に関わる人間が増えることを意味するからだ。
アニメ業界も今やコストパフォーマンスが物を言う時代である。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版を見てもらうとわかるが、かなりの部分を3DCGで賄うことでコストを下げていると思われる。
手描き作画はどうしても人がやるものなのでそれだけ人件費も必要になるということだ。
そういう意味でUCはとても貴重な作品となるだろう。
あらためて是非ご覧いただきたいと声を大にして言いたいと思う。
さて、野崎さんは現在「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(地上波・第二期)」にかかられている。
10月からの放送が楽しみであると同時に、野崎さんはじめスタッフのみなさまにお身体にお気を付けてと申し上げたい。

■■サイトリンク■■
○機動戦士ガンダムUC RE:0096 オフィシャルホームページ
○機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ オフィシャルホームページ

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劇場版 機動戦士ガンダム サンダーボルト 〜DECEMBER SKY〜

 相変わらず緩慢な更新であるが、久々のアップも相変わらずのアニメネタ(笑)。

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「機動戦士ガンダム サンダーボルト 〜DECEMBER SKY〜」である。
この作品は現在もビッグコミックスペリオールに連載中の太田垣康男氏のマンガ「機動戦士ガンダム サンダーボルト」が原作で、一年戦争末期から一年戦争後の混乱期を描いた作品である。

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いわゆるアムロ達の本流(?)とは別のサイドストーリーなのだが、これまたとにかく面白い作品だ。
ストーリーはかなり骨太で読みごたえがありどっぷりと世界に引き込まれていくし、何より登場するモビルスーツ(以降MS)のデザインが秀逸。
氏の独自の解釈が加えられたMSのデザインは、メカとして動くための構造と言うのがしっかり守られている感じがして兵器として限りなくリアルである。
この作品がアニメ化されると聞き、しかも「機動戦士ガンダムUC」を作ったサンライズの第1スタジオが手がけるとのことだったので本当に楽しみだった。
で、15分4話構成でWeb配信での公開とのことで、しっかりと観たい私はせっかくならディスクが発売されるまで我慢しようと予告PV以外はディスク発売まで全く観なかった。
ディスクが届いて映像を観た瞬間、「あぁ、我慢して本当に良かった。」と思った。
とにかくUCに負けない映像クオリティ、艦船などはほぼ3DCGのようだったがMSはバリバリの手描き作画でグリグリ動く!
それがキャラクターの声や音楽、効果音と一体となってガンガンに攻めてくる感じである。
これだけのハイクオリティに仕上げた監督やアニメーターのみなさまはじめスタッフの方々には、ファンとして本当に頭が下がる思いである。
ちなみに野崎さんは同じサンライズでも別スタジオで別の作品を描かれていたそうなのだが、スポットで1話を少しと劇場版用追加カットの玄馬宣彦氏が担当された「サイコミュ試験型ザク」パートの「攻撃する手のあたり」を描かれたそうだ。(クレジットでは「第二原画」にお名前がある。このシーンがまたすさまじく良いのだ!)

とにかく見ごたえのあるこの作品、劇場版のラストでもある追加カットの一番最後は原作にも有るシーンなのだが「完全に続編があることを期待させる」終わり方だった。
もしそうなら、まさに続編に大いに期待である。

■■サイトリンク■■
○機動戦士ガンダムサンダーボルト 公式ホームページ

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長崎の空

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 おだやかな日常がいつまでも当たり前であるように。
私には何ができるだろうか。

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